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素性確かな「なたね油」ができるまで

どこで搾っているの?

埼玉県の「熊谷駅」から車で10分。曲がりくねった道の先に,築100年以上の古い工場が見えてきました。名前は「米澤製油」。

なぜ,大手の製油会社は海の近くに大きな搾油施設を持つ中,この場所に,搾油工場があるのでしょう。

それは昔,近隣の農家の人たちがなたねを集めて搾る「山工場」だったから。

なたね油は1600年頃から,明かりを灯す行燈(あんどん)の燃料として使われ、そして時代と共に私たちの食卓にあがり始めました。しかし,石油ランプや電気の普及とともに日本の油糧資源は海外からの輸入に頼るようになりました。このため搾油工場は,貿易港に近い「海工場」が多くなり,なたねの搾油・精製工場は,埼玉では米澤製油しかありません。

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なたねはどこから?

産地から出荷された「なたね」
西オーストラリアの菜の花畑

ちょっと質問。国内のなたねの自給率って,どのくらいあると思いますか。なんと「0.04%」。1万人に4人しか,国産を食べられない計算です。まさに「吹けば飛ぶような」自給率。だからこそ,私たちは国産のなたねで油を搾ることでなたねを作る農家を守り,そして増やし,日本の農業を支えたいと思っています。

今が,この国になたねを残す「ラストチャンス」。森田政男社長は言います。「あと10年もしたら,なたねを作ったことがある農家は高齢で亡くなってしまう。なたねの栽培方法を若い世代に伝えないと,完全になたねの火は消えてしまう」。

だからこそ,わたしたちは国産なたねにこだわります。産地は北海道滝川市,青森県横浜町が中心。少しでも産地を拡大するために,「なたねを作りたい」という産地があれば,生産者が安定して作れる価格を保証したうえで,買い求めています。ぜひ,わたしたちと提携しませんか。

ただ,国内産だけではとても需要をまかないきれません。現在,国内に輸入されるなたねは,カナダやオーストラリアが中心です。2008年は約230万トンを輸入しました。国内の生産量はわずか1000トン。なんと2300倍ものなたねを輸入しているのです。米澤製油では,遺伝子組み換え(GM)をしていないオーストラリアの西オーストラリア州から輸入しています。


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なぜ,非GMにこだわるのか。

なたねの種

政府は,GM食品が世に出回って以来,「GMは安全」というスタンスをとっています。とはいえ,GM食品が流通して10年以上が経過する中,いまだに安全性に不安を抱える消費者は少なくありません。そうした声に配慮するだけではなく,貴重な遺伝資源を作り続けることで,「食と農を守る」ことにも念頭においています。

世界では,GM作物の作付面積は1億2500万haを超え,外資系企業による食と農のグローバル化が進んでいます。GM作物の栽培が増えれば,地域に古くから伝わる在来種は,どんどんなくなってしまいます。
ただ,非GM作物は,農家にとって作りにくく,地域によって収量も上がらないという状況もあります。けれど,ここで種が途絶えてしまえば,遺伝資源も,栽培技術も食文化も,なくなるおそれがあります。

近頃,「ダイバーシティ(多様性)」という言葉をよく聞くようになりました。種のダイバーシティを確保する上でも,かたくなに非GM,国産にこだわる作り手がいたって,いいと思います。

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どうやって油を搾るの?

1. 「余計なものは加えない」安心につながる製法

米澤製油の精製法と一般の精製法との工程比較図

通常の搾油工程は,原料の搬入→選別(ふるい分け)→圧ぺん(押しつぶす)→クッキング(蒸し煮)→圧搾・抽出(ノルマルヘキサン(石油系溶剤使用)→原油。

次に精製工程に入ります。
精製は脱ガム(泡立ちの原因,レシチンを除く。リン酸・シュウ酸使用)→脱酸(遊離酸を中和するため水酸化ナトリウム(苛性ソーダ)使用)→脱色(硫酸で活性化した土(活性白土)使用)→ろ過(活性白土を除去)→脱臭(高温蒸気まやは電熱加熱)→クエン酸添加(さっぱり感を出す)→再ろ過→製品(サラダ油)となります。業務用として使う場合は,さらに泡を消すためのシリコーンを添加します。 実に,サラダ油として店頭に並ぶまでに7種類!もの化学製品が使われいるのです。

これに比べて,米澤製油の製造プロセスは,いたってシンプル。余分なものは加えない。「おっかない油,作るんじゃないぞ。食べたくないから」という先代社長,米澤 祥氏のおばあちゃん(当時78歳)の言葉がきっかけで,30年前から「余計なものは加えない」製法を貫いているからなんです。


2. 圧搾

一番搾り
一番絞り

まず,「圧搾」です。圧力をかけて,最初にじゅわーっと油が出てくるのが「一番搾り」。ここまでは同じ。違うのは「二番搾り」の方法です。
大手では,「ノルマルヘキサン」という石油系溶剤を使います。
聞きなれない言葉ですが,要はしみ抜きと同じ仕組み。昔,洋服に油のしみができると,おばあちゃんがベンゼンを使って油のしみを吸い取ってくれませんでしたか。揮発性のあるノルマルヘキサンでなたねから油を吸い取ることで,99%以上の油分を抽出できるんです。

とっても効率的な「ノルマルヘキサン」による抽出法。でも,このノルマルヘキサンのにおい,かいでみるとどうでしょう。子供たちにかいでもらったらみんな,顔をしかめてしまいます。つんとくるにおいが強烈
揮発性のため,混入する恐れはないとはいえ,「未来の子どもたちのために私たちは使わない」と森田政男社長。米澤製油では,いくら効率が悪くても,2回目も圧力をかけて圧搾します。一番搾りは家庭用,二番搾りは業務用などに出荷されます。


3. 湯洗い

湯あらい
湯洗い
脱臭

さらに重要なのが精製方法です。通常,地方で見かけるなたね油は黄茶褐色をしています。しかし,あらゆる料理方法に向き,飽きずに長く食べ続けるためには不純物を取り除く「精製」が不可欠です。

通常,大手製油メーカーの精製は,化学合成添加物を使って泡や酸化の原因となる遊離酸などを取り除きます。
しかし,米澤製油はこの問題を身近な「お湯」で解決しました。でも,水と油って,混ざり合わないのに,どうやって精製するんでしょう。

実は,お湯と油を混ぜて高速で激しく回転させる「遠心分離器」を使うのがみそ。1980年に特許を取得しました。
まず,タンクの中にお湯と油を混ぜて小型の円筒形をした分離器を使って,1分間に1万7000〜1万8000回転で,高速に混ぜ合わせます。
お湯がきれいになるまで,6〜12回繰り返すうちに,白く濁っていたお湯が,やがて透明に近くなります。お湯によって油の不純物をある程度取り除くことができるのです。

そして「脱臭」。取り除けなかった色や酸など臭いの成分とともに取り除く工程です。
ところで,1968年に起こった「カネミ油症」事件というのを聞いたことがありますか。脱臭は250度くらいまで油を高温で加熱するのですが,熱を急速に上げる熱媒体として,使われたのが「PCB(ポリ塩化ビフェニル)」でした。しかし,PCBの入ったパイプに穴があき,油の中にPCBが混入してしまったのです。後になって,PCBに高熱が加わると,発がん物質で毒性の強い「ダイオキシン」に変わることが明らかになりました。
つまり消費者は,「ダイオキシン入りの油」を食べさせられていたのです。健康被害を訴える人が続出し,大きな食品公害事件となりました。
しかし,今でもカネミ油症は消えていません。ダイオキシン入りの油を摂取したことにより,発がん性が子孫にまで遺伝しているのです。いまも負の連鎖は続いているのです。

現在は,大手の製油メーカーも電気の熱や高圧蒸気で加熱する方法に切り替わりました。米澤製油では一貫して電熱で加熱しています。


4. ろ過

「ろ過」にもこだわりがあります。米澤製油がろ過に使うのは,漂白をしていない和紙。16枚の茶色の和紙を使ってじっくりと時間をかけてできた,なたね油は透明で薄い黄緑色。なたね本来の葉緑素が残っているからなんです。

なめてみると,なたねの風味が残り,くせがない!
すべての工程に手をぬかない,こだわりの職人の味がにじんでいました。

和紙で濾します 完成

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搾った後はどうするの?

油かすになります。一般の油かすに比べて非GMな上、圧搾法のため油分が多いのが特徴。良質な肥料としてお茶農家や,環境にやさしい農業を実践する農家のみなさんに喜ばれています。

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工場からの廃液はどうなるの?

石灰で排水

わたしたちは「入口(原料)」ばかりに目がいきますが,実は「出口(排水処理)」をチェックするのが肝心です。

米澤製油は,精製工程で取り除いた遊離酸は,インクの原料として販売し,再利用しています。

また,排水は石灰や砂,砂利石を使って,きれいな水に戻し,再び川に流します。この水がまた,農業に使われます。工場で使う水は,荒川水系から湧き出る地下水。自然の恵みはきれいにして,また自然に戻します。


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国産のなたね油を食べ続けることで,わたしたちができること。

飲んでごらん

何か特別な行動をしなくても,「選んで食べる」,それだけで,日本の農業を支えることができます。

現在,高齢化や担い手不足で,耕すことができない農地はなんと38万ha。これは滋賀県1県分に相当します。食べ続けることでなたねを作る農家が増えれば,耕作放棄の減少につながります。

800gの国産なたね油を選べば,8畳分の農地を守ることができます。
「フードマイレージ」ならぬ「ファームマイレージ」。

食べて日本の農業,農村を守る。大切な家族の健康も守る。
そして,貴重な遺伝資源も守れる。
作る人,搾る人,販売する人,食べる人。

だれ一人,敗者を出さない輪の中に,ぜひあなたも加わりませんか。

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